2012年1月2日月曜日

流動性と株価

<はじめに>
以前「決算いいんじゃね?」で書いたことの補足を書きます。私は当時、漠然とこの方法で株の売り買いをしていましたが、色々なことを学び経験していく中でわかったことがあります。それが【流動性】です。

<流動性とは>
簡単に言うと、取引する相手の見つけやすさです。一般に不動産などの実物資産は流動性が低く、金融資産は流動性が高いと言われています。では、この流動性が決算発表とどのような関係にあるのかを見ていきます。

<流動性と決算発表>
まず、決算発表の日について触れていきます。近年、日本では決算発表を他の企業と同日に行うという傾向があります。具体的には、日本の上場企業は大半が3月末決算で、5月半ばまでに決算発表を行う義務がありますが、2010年で見ると多くの企業が5月14日に発表をしています。

では、なぜ決算発表を集中させるのか?その理由が、流動性にあるのです。

マスコミや株主の目を少しでも分散することを目的に、決算発表を集中させているのが現状です。このことと流動性の関係を考えると。


決算発表の結果、

問題あり→流動性低下→不適正価格
問題なし→流動性回復→適正価格

と、なるわけです。


<流動性と市場>
東証一部の銘柄では、この流動性をほとんど気にする必要はありませんが、新興市場(マザー・ヘラクレス等)では、一日の売買高が非常に少ないなどの理由で、この流動性は非常に関わってきます。決算発表日などでは、株価が乱高下ということもあります。

<まとめ>
決算発表日に株価が上がる下がるといった現象は、この流動性が関わってきます。過去、買いに踏み切れなかった投資家が決算発表を見て、好材料と判断しそれが流動性の回復となり株価が上がる。また、今まで持っていた企業の株が決算発表によって悪材料が出て、買い手と売り手のマッチングがうまくいかず、流動性が下がる。このようなことが起こっているのです。


<参考図書>

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